人手不足倒産が過去最高というが、それって本当に「少子化のせい」ですか?

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——ほとんどの企業にとっては、ただの“経営者の自業自得”だと思う理由

ニュースを見ていると、こんな見出しが並びます。

> 「人手不足倒産が過去最多」
「少子化で働き手がいない」
「人材確保ができずに企業がバタバタと…」

確かに、数字だけ見ればインパクトはあります。
でも、その瞬間に「だから少子化が悪い」「日本の人口構造のせいだ」と話を飛ばしてしまうと、
何か、とても大事なものを見落としてしまう気がしてなりません。

中途で重い障害を負い、地方で働きながらニュースを追っている私は、どうしてもこう思ってしまいます。

> 人手不足倒産が過去最高なのは事実だけれど、
かなりの割合は「経営者の自業自得」だ。
そして、ほとんどの企業にとって、少子化は“直接の原因”ではない。

この記事では、

人手不足倒産の数字と現実

「少子化のせい」という物語の危うさ

実際にはどんな“自業自得パターン”があるのか

働く側・障害者の立場から見えるリアル

これからの経営と働き方の「再設計」のヒント

を、水平思考でじっくりと言語化していきます。

結論を先に一言でまとめるなら、こうです。

> 人手不足倒産の多くは、「人がいないから」ではなく
「その条件・その働かせ方では、もう誰も来てくれない」
という現実に向き合わなかった結果だ。

少子化は“空気”ではあっても、ほとんどの企業にとって「決定打」ではない。

ここから先は、その結論に至る思考のプロセスを、
できるだけ丁寧にたどっていきます。

1. いま何が起きているのか?「人手不足倒産」という現象の整理

まず最初に、現状をざっくりと整理しておきます。
ここをすっ飛ばしてしまうと、感情論になりやすいからです。

1-1. 数字だけ見れば、たしかに「過去最多」

各種調査を見ると、「人手不足」を要因とする倒産は、
ここ数年でじわじわ増え続けています。

「人手不足関連倒産」は、前年から大幅増

内訳で目立つのは

「求人難」

「人件費高騰」

「従業員退職」

という項目ばかりです。

特に目を引くのは、

資本金1,000万円未満の零細企業が、全体の半分以上を占めていること

業種としては、

建設

運送

サービス

介護・福祉
など、労働集約型が多いこと

つまり、

> 「人の手」が前提になっているビジネスほど、倒産リスクにさらされている

という構図が見えてきます。

1-2. メディアのラベリング:「人手不足=少子化=仕方ない」

この数字に対して、メディアはシンプルなストーリーを付けがちです。

1. 人手不足倒産が増えている

2. 日本は少子高齢化・人口減少局面

3. だから働き手が減っている

4. だから、仕方なく倒産が増える

この流れは、一見すると筋が通っているように見えます。

しかし、ここに大きな問題があります。

> 「少子化」という“社会全体の巨大な問題”を持ち出された瞬間、
個々の企業の経営判断の良し悪しが、すべて霧の中に消えてしまう。

この違和感が、本記事のスタート地点です。

2. 「人がいない」のではなく、「その条件では誰も来ない」だけでは?

ここから、水平思考で視点を少しずらしてみます。

2-1. 同じ地域・同じ業界でも「人が集まる会社」「集まらない会社」がある不思議

もし本当に「少子化で人がいない」のだとしたら、

どの企業も

どの地域も

どの業界も

一律に「採用できない」「人手不足で倒産する」はずです。

ところが、現実はまったく違います。

同じ市内・同じ業種でも、

応募が途切れない会社

応募がゼロの会社
が共存している。

同じような仕事でも、

若い人が定着する職場

新人が3ヶ月以内に消える職場
がある。

ということは、こう言い換えられます。

> 「生きている人材」が物理的に存在していないわけではない。
「この条件ならここで働きたい」と思える企業が少ないだけだ。

2-2. 「人がいない」のではなく、「人が来たくなる条件を出していない」

求人票を眺めていると、こんなパターンがゴロゴロあります。

手取りが最低賃金スレスレ

残業込みで「月収○万円」とごまかす

「やる気のある方歓迎」「アットホームな職場です」しか書いていない

休日・残業・昇給の具体的な条件が不明瞭

「試用期間中は手当なし・賞与なし・残業多め」

一方で、同じ地域・同じ業種でも、

給与・手当・昇給を具体的に明記

現場の1日のスケジュールを書いてイメージできるようにする

写真や動画で職場の雰囲気を示している

「この会社で働く意味」を言語化している

といった企業もあります。

当然ですが、後者の企業には人が集まりやすく、
前者は「人が来ない」「人手不足だ」と嘆くことになります。

ここで発生しているのは、

> 「人材そのものの不足」ではなく、
「魅力のないオファーには誰も手を挙げない」という、ごく自然な現象

です。

3. 少子化は“背景ノイズ”にすぎない——なぜ「決定打」ではないのか

では、少子化は関係ないのか?
もちろんそんなことはありません。

3-1. 少子化・人口減少は「重力」みたいなもの

少子高齢化・人口減少は、間違いなく重たい社会課題です。

生産年齢人口の減少

地方から都市部への人口流出

特定地域の過疎化・高齢化

しかし、これは「空気」や「重力」に近い。

> 日本で事業をするすべての企業に、等しくかかっている背景条件 です。

同じ重力の中でも、

高くジャンプする人

普通に歩く人

立ち止まる人

しゃがみ込んでしまう人

がいるのと同じで、

少子化の中でも人材確保に成功する会社

同じ条件で苦しむ会社

が分かれている、というだけの話でもあります。

3-2. 「背景」と「決定打」は分けて考えたほうがいい

ここで、一度整理しておきたいのは、

背景要因:少子化・人口減少・高齢化・都市一極集中

決定要因:

ビジネスモデル

価格交渉力

人への向き合い方

働き方の設計

教育・仕組みづくりの有無

を分けて考える、ということです。

倒産を「背景要因」で説明してしまうと、
「じゃあ、自分たちは何を変えられたのか?」という問いが消えます。

そして、その問いが消えた瞬間に、
未来に向けた学びも消えてしまいます。

4. 人手不足倒産を生みやすい「経営者の自業自得」7パターン

ここからは、少し厳しめに
「これはさすがに自業自得では?」と思うパターンを整理します。

あくまで批判したいのは「構造・意思決定」であって、
そこで働いている現場の人たちではありません。

パターン1:ビジネスモデルが昭和のまま止まっている

人海戦術

長時間労働

「残業して当たり前」の文化

「気合と根性」が評価される組織

こうした前提のまま、
付加価値の出し方を変えずに何十年も走ってきた企業は、
人件費が少し上がっただけで一気に苦しくなります。

単価は低いまま

値上げ交渉もしない

その穴を「安い人件費」で埋め続けてきた

それが通用しなくなったからといって、

> 「少子化だから人がいない」と叫ぶのは、
さすがに話をすり替えすぎです。

パターン2:価格転嫁から逃げ続けてきた

下請け・孫請けの立場になるほど、

> 「元請けの言いなりで値引きを飲まざるを得ない」

という構造は確かにあります。

しかし、

一度も交渉したことがない

「どうせ無理」と諦めてきた

コスト構造を言語化して伝える努力をしてこなかった

という企業も少なくありません。

値上げ交渉は、たしかに怖いです。
でも、それを避け続けた結果として、

粗利が削られ

人件費を正当に払えず

「人手不足倒産」という形で表面化する

これは、やはりどこかで「自業自得」の色合いを帯びます。

パターン3:「良い人が来ない」の一言で採用を片づける

採用の場面で、
こんなセリフを聞いたことはないでしょうか。

> 「求人は出しているんですが、良い人が来なくてね」
「最近の若者はすぐ辞めるから」

この一言の裏側には、たいてい次のような現実があります。

求人票がテンプレのコピペ

給与・昇給・評価基準が曖昧

面接が「上から目線の説教タイム」

入社後の教育・フォロー体制がない

それでいて、
「良い人材が来ない」「若者が定着しない」と嘆くのは、
かなり身勝手な構図です。

同じ地域・同じ業種でも、

応募者に敬意を払い

自社の弱みも含めてオープンに話し

入社後のフォローに力を入れている企業

には、ちゃんと人が集まっています。

パターン4:現場任せで人を使い潰してきた

人手不足のしわ寄せは、
たいてい「現場」に集中します。

人が足りないのに、仕事量は増える

新人が入っても、教育する余裕がない

気づけばベテラン数名に仕事が集中している

それでも経営側が

業務の棚卸しをしない

標準化・分業・システム導入をしない

「現場力」「チームワーク」で乗り切ろうとする

場合、
現場の人間は「ゆっくり削れていく」ことになります。

結果として、

> 「もう無理です」と静かに辞めていく
→ さらに人手不足が悪化
→ 残った人がさらに疲弊

という負のループに入ります。

その末端で「人手不足倒産」になったとき、
「これは少子化のせい」と言い切れるでしょうか。

パターン5:教育・引き継ぎ・マニュアルを軽視してきた

中途重度障害者として働いていると、
「マニュアル」「標準化」の有無は、生死レベルで重要です。

誰かが休んでも回る仕組み

新人が入っても短期間で慣れる仕組み

個人の記憶や勘に依存しない仕組み

これらが弱いほど、

一人辞めると現場が崩壊しやすい

「あの人がいないと回らない」という属人化が進む

経営者の頭の中も「人員=人数」でしか考えられない

という状態になります。

そして、いよいよ限界が来たときに
「人手不足で倒産しました」と言う――。

これは、構造としては

> 「教育・仕組みづくりへの投資をサボってきたツケ」

と言わざるを得ません。

パターン6:経営数字を見ず、未来への投資を先送りしてきた

売上だけを追いかける

利益率や生産性はほとんど見てこなかった

設備投資・IT投資・人材投資を先送りしてきた

こうした企業は、
景気の変動・物価高・人件費上昇には極端に弱いです。

本来、

「どの仕事をやめるか」

「どこに集中投資するか」

「どの事業から撤退するか」

といった意思決定をしてこなかった結果として、

> 「全部を中途半端に抱えたまま、限界を迎える」

というケースは少なくありません。

それを「少子化」と結びつけた瞬間に、
「自分たちはどこで間違えたのか?」という反省の機会が消えてしまう のです。

パターン7:「人手不足」を盾に、人を雑に扱ってきた

個人的に、これが一番タチが悪いと感じています。

給与を上げない理由

働き方を変えない理由

ハラスメントを放置する理由

として、

> 「人手不足だからね」
「みんな我慢してるし」

を持ち出すパターン。

その結果、

現場の人が心身を壊す

休職・退職が相次ぐ

新人もすぐ辞める

という状態になり、「人手不足倒産」に近づいていきます。

しかし、ここで起きているのは、

> 「人手不足」ではなく
「人への向き合い方への不信感」

です。

5. すべての経営者が怠慢なわけではない——構造的に本当に厳しいケースもある

ここまでかなり辛口で書いてきましたが、
もちろん、全ての人手不足倒産を「経営者の怠慢」で片付けるつもりはありません。

5-1. 公共性の高い分野の「板挟み」

例えば、

地方の医療・福祉

公共交通

学校・保育

など、公共性が高く、
価格設定が事実上“固定”されている分野があります。

報酬・料金は行政が決める

利用者の負担増には限界がある

でも、人件費や物価は上昇する

という構造的な板挟みの中で、

> 「現場の人員を何とか守りたい」
「ギリギリまで雇用を維持したい」

と踏ん張り続けてきた経営者も大勢います。

そうした事業者が、
やむにやまれず撤退・倒産を選ぶケースに対して、
「自業自得」と切って捨てるのは、あまりにも乱暴です。

5-2. 過疎地・超高齢地域の「物理的な人材不足」

また、人口数千人の村、
若者がほぼいない地域では、

通勤範囲に働き手がいない

高齢者ばかりで体力的に限界

移住者を呼び込むにも限界がある

といった、物理的な人材不足 も現実として存在します。

こうしたケースでは、
たとえ給与条件を上げても人が集まりにくい。

このような「どうしようもなさ」を抱えている地域・事業者がいることも、
忘れてはいけません。

6. それでも「少子化のせい」で思考停止した瞬間に終わる理由

それでもなお、やはり言いたいことがあります。

> どれだけ構造が厳しくても、
「少子化だから仕方ない」で思考を止めた瞬間に、
その企業の未来は閉じてしまう。

なぜなら、

「変えられない背景」にフォーカスするほど

「変えられるはずだった選択肢」が見えなくなる

からです。

事業の規模を縮小する選択

他社との連携・統合

サービスの絞り込み

ITや外部サービスの活用

など、本来取りうる選択肢 を一つひとつ検討した上で
それでもダメだったのか。

そこをすっ飛ばして
「少子化で人がいないから」で片付けた時点で、
それはもう「考えることをやめた」と言ってもいいのかもしれません。

7. 人手不足倒産は「働き手からの静かな不信任決議」かもしれない

ここで、視点をぐるっと反転してみます。

7-1. 働く側から見た「その会社を選ばない理由」

働く側の立場から見れば、
会社を選ばない理由は、とてもシンプルです。

給料が安い

休みが少ない・取りづらい

残業が多い・サービス残業が横行

上司がパワハラ気質

何かあっても守ってもらえなさそう

将来が見えない

少子化や人口減少を言われなくても、
「ここで働きたい理由が見当たらない」 会社に
わざわざ命と時間を預ける必要はありません。

むしろ、人口減少局面だからこそ、

> 「自分を大切にしてくれる職場を選ぶ権利」

を、働く側は取り戻しつつあるのかもしれません。

7-2. 「選ばれない会社」が退出していくことの意味

人手不足倒産は、もちろん悲しいニュースです。

そこで働いていた人の生活

地域での雇用

取引先の連鎖的な影響

さまざまなものが、そこで途切れます。

しかし、社会全体の目線で見ると、

> 「人を雑に扱う会社」「人を消耗品として扱う会社」ほど
選ばれなくなり、市場から退出していく

という流れそのものは、
長期的には健全な変化とも言えます。

それは、

> 「人を大切にしない企業は、生き残れない時代になりつつある」

というメッセージでもあるからです。

8. 中途重度障害者として働く私の実感

——「人をコストと見る会社」と「人を大事にする会社」

ここで少し、私自身の話を挟ませてください。

8-1. 障害者として働くと、「人の扱い方」の差が露骨に見える

中途で重い障害を負い、
リハビリと並行しながらいくつかの職場を経験してきました。

そのなかで痛感するのは、
同じ「人手不足」と言っていても、

人を「コスト」「手足」として見る会社

人を「仲間」「資源」として見る会社

の差が、あまりにも大きいということです。

前者では、

配慮と言いながら「安く雇える労働力」として扱われる

配慮よりも「即戦力」「効率」が優先される

休み・通院・体調への理解が乏しい

後者では、

配慮と生産性を両立させる工夫がある

業務の標準化・分業で負荷が偏らないようにする

「できること」に目を向けて仕事を設計してくれる

という違いがあります。

どちらの会社に人が集まり、
どちらの会社が「人手不足倒産」に近づきやすいかは、
言うまでもありません。

8-2. 「人手不足」を理由に、人を雑にしていいわけではない

障害がある身として働いていると、
こんな言葉が、とても重く刺さります。

> 「人手不足だから、○○さん休めないよね」
「人がいないから、多少の無理はお願いね」

気持ちは分かります。
現場が本当にギリギリなのも、知っています。

それでも、

「人手不足だから」が合言葉になると、

結局、いちばん弱い人から心身が削れていく

という現実があります。

「人手不足」という言葉を理由に、
人への配慮を減らしてしまった瞬間、
その会社は働き手から静かに見放されていく。

その結果としての「人手不足倒産」であれば、
やはりどこかで「自業自得」と言わざるを得ません。

9. これからの経営に必要なのは「人を前提にしない」設計思想

では、どうすればいいのか。

「人がいなくなるから不安だ」と嘆くだけでは、何も変わりません。

9-1. 「人を増やす」のではなく、「人に頼りすぎない仕組み」に切り替える

人手不足の時代に必要なのは、

> 「人を増やす前提」から「人に頼りすぎない前提」への設計変更

です。

具体的には、

業務プロセスの徹底的な棚卸し

重要な業務・不要な業務の仕分け

標準化・マニュアル化・動画マニュアル化

ITツール・クラウドサービスの導入

外部パートナーとの分業・アウトソーシング

などを通じて、

> 「少ない人数でも、無理なく回る」

ことをゴールにする必要があります。

ここで重要なのは、

人を減らすためではなく

残ってくれる人が長く健康で働けるようにするため

という目的意識です。

9-2. 「人件費=コスト」から「人件費=投資」への認識転換

人手不足の時代に、
人件費を「削るべきコスト」としか見ていない企業は、
ほぼ確実に苦しくなります。

賃金を抑える

その代わりに長時間労働でカバー

結果として離職・採用難

というループを抜け出すには、

> 「人件費=価値創造への投資」という認識転換

が欠かせません。

もちろん、そのためには、

付加価値を高める

価格決定権を取り戻す

「安さ」ではなく「価値」で選ばれる

というビジネスモデルへの移行が必要になります。

楽な道ではありません。
ですが、そこから逃げ続けてきた結果としての「人手不足倒産」を
「少子化」の一言で片付けるのは、やはりフェアではありません。

10. 働く側へのメッセージ:「少子化」と「人手不足」を、あなたのせいにしなくていい

ここまで読んで、

> 「うちの会社、まさにこれだ…」

と、ため息をついた人もいるかもしれません。

10-1. あなたが悪いわけではない

まず伝えたいのは、これです。

> 「人手不足だから、みんなで我慢しよう」
「少子化だから仕方ないよね」

という空気の中で、
心も身体もすり減らしているのは、
あなたの責任ではありません。

経営が仕組みをつくらなかった

働き方を再設計しなかった

価格交渉や事業選択を先送りしてきた

その結果のツケを、
現場だけが払わされているケースも多いからです。

10-2. 「人を大切にしない会社」から離れてもいい

もし、今いる職場が、

人手不足を理由に配慮が消えていく

体調や家庭よりも「仕事優先」が当然視される

辞める人を責める空気がある

という状態なら、
そこから静かに離れることを検討していいと思います。

> 「自分を大切にしてくれる場所を選ぶ」

ことは、わがままでも甘えでもなく、
この時代に生きる私たちの「生存戦略」です。

人手不足倒産が増えている背景には、
働き手一人ひとりが、その権利を少しずつ取り戻している、
というポジティブな側面も確実に存在しています。

11. 経営する側への問いかけ:「少子化のせい」にする前に見直せること

最後に、経営者・管理職の方に向けて、
あえていくつかの問いを投げかけたいと思います。

11-1. 自分に向けたい4つの質問

1. うちは「行きたい会社」になれているか?
求人票を見た人が、「ここで働きたい」と心から思えるか。

2. この条件で働きたいと、本気で思ってもらえるか?
給与・休み・働き方・人間関係を含めて、フラットに見たときどうか。

3. 仕組みづくり・業務の整理から逃げてこなかったか?
居心地の悪い棚卸しを、後回しにしていないか。

4. 人手不足を理由に、人を雑に扱ってこなかったか?
「人手不足だから仕方ない」で、配慮を削っていないか。

これらの問いに、
自分なりに正直に向き合ってみることが、
人手不足の時代を生き抜くうえでのスタートラインだと思います。

11-2. 「少子化のせい」と口にする前に

口から「少子化のせいだ」という言葉が出そうになったら、
一呼吸おいて、こう言い換えてみるのはどうでしょう。

「少子化という重力の中で、うちは何を変えられるだろう?」

「人に選ばれる会社になるために、明日から何ができるだろう?」

その問いを持ち続ける企業には、
まだまだ未来があります。

12. まとめ|人を大切にしない会社が選ばれなくなる時代のサインとして

最後に、この記事のエッセンスをあらためてまとめます。

人手不足倒産が過去最多なのは事実。

しかし、その多くは

ビジネスモデルを変えなかった

価格転嫁から逃げ続けた

採用・教育・仕組みづくりを軽視してきた

「人手不足」を理由に人を雑に扱ってきた
といった、経営の選択の積み上げの結果 でもある。

少子化・人口減少は、すべての企業に等しくかかる「背景」であり、
ほとんどの企業にとって「決定打」ではない。

人手不足倒産は、

> 「人を大切にしない会社が、
働き手から静かに“NO”を突きつけられた結果」
と読むこともできる。

働く側は、

> 「自分を大切にしてくれる職場を選ぶ権利」
を、もっと堂々と使っていい。

経営する側は、

> 「少子化だから仕方ない」という便利な物語から離れ、
「その中で何を設計し直すのか」という問いに戻る必要がある。

私は、中途で重い障害を負ってから、
世界の美しさと、社会の歪みの両方を、
以前よりもずっと濃く感じるようになりました。

人手不足倒産のニュースもまた、
「社会の歪み」の一つの現れです。

けれどその裏で、
働き手が自分を安売りしなくなり、
人を大切にしない会社が選ばれなくなっていく流れがあるなら——。

> それは、長い目で見れば、
「人を大切にする社会」へ向かうための
痛みを伴う過渡期なのかもしれません。

その変化の中で、
私自身も「自分を大切にする生き方」を軸に、
人を大切にする組織や仕事を静かに選び続けていきたい。

人手不足倒産のニュースを見て苦しくなったとき、
この記事が、少しでもあなたのモヤモヤを言語化し、
「自分を大切にしていい理由」をそっと背中から支える
ひとつの言葉になればうれしいです。

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About Me

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