ダイバーシティ推進否定派の中途重度障碍者が語る多様性

現時点でのダイバーシティ推進に否定的な中途重度障碍者が、多様性について思いを書きます。

1.多様性について


多様性とは、性別、障害、国籍だけでなく、世代、価値観も含まれる。

そう考えればamazonやGoogleといった海外企業だけでなく、日本企業もずっとダイバーシティマネジメントを行ってきたと言える。

人材不足のためにダイバーシティを進めるとか、他の先進諸国から平等という視点で外圧があったのだとしたら、取って付けたような横文字のキャンペーンとして社会に広まってしまったリスクにも目を向けなければいけない。

以前書いたが、日本人は平等よりも公平を大切にしてきた。

結果の平等よりも機会の公平である。

「男女の機会均等」は、とても日本らしいと感じるし、

障害者雇用にしても就業機会や会社の間口は公平に、入社後は、サポート体制を構築し、本人のスキルや意欲で勝負できる土壌を作ることこそ。

ダイバーシティマネジメントの第一歩だ。

今一度、障碍者雇用やダイバーシティ推進を進める企業は、何のために?

というところをじっくり考えてもらいたい。

ダイバーシティ推進が貴社の事業内容や業界にマッチしているか?

始める場合のコストをカバーできるだけのリターンは確保できそうか?

今流行ってる、社会貢献するべき、国が言ったから、補助金欲しい、罰金嫌、そんな理由で始めるなら企業も当事者も不幸になるから考え直してください。

ダイバーシティは、貴社が目的を達成し、利益を確保し、事業運営から社会に貢献し、経営者・従業員の自己実現のための一手段でしかありません。

無数にある手段の一つにすぎません。 男女平等、障碍者差別をなくそう、そんな美辞麗句で崇高なものにせず、ツールとしての「ダイバーシティマネジメント」に向き合いましょう。

2.ダイバーシティ推進に否定的な理由

最後に私がダイバーシティ推進に否定的な理由ですが、現在の社会のベースが「分断」「競争」だからです。

この状態でダイバーシティを推進すれば更に分断が進むと予想されるので、まず社会のベースを「共生」「共感」「受容」に変える必要があると考えています。

更に書くと、多様な価値観を持つ人を集めることをダイバーシティが高いと呼ぶことに違和感があります。

男5:女5はダイバーシティが高い組織ではありません。

男1:女9でも男9:女1でも目標に対してしっかりコミットし機能できる組織をダイバーシティが高いと言い、結果的に多様な人材が集まるということです。

だからこそダイバーシティが高い組織とは人ではなく組織や社会のマネジメントシステムの事です。

という事は女性管理職〇〇%という目標は馬鹿げていて、ジョイ性を管理職に上げる前にそれを可能にし機能するフレームワークやシステムを構築するように社会全体が動くべきです。

これは女性に限らず、障碍者、特定の世代にも言えることです。

つまり現状の社会の在り方やダイバーシティへの認識の拙さから現時点でのダイバーシティ推進に否定的です。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト /  変更 )

%s と連携中